ゴルフスイングの捻転ってよく聞きますが、捻転という動きや感覚は分かりづらいものがあります。
今回は捻転の体感方法や動作のポイントを紹介します。
本記事では捻転の動きを体感する方法、スイング動作のポイントについて説明します。
また、捻転差を作るのに役立つ練習方法も紹介します。
以下のような方に参考になれば幸いです。
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捻転ができないから手打ちになってしまう
ゴルファーの悩みで最も多いのが手打ちと言っても過言ではありません。
上半身に力が入り、手打ちになることで弾道がばらつき、スライスやフックと左右に曲り、ショットが乱れてしまいます。
手打ちになる最大の原因は体の捻転(捻じれ)を作ることができないからです。
回転と捻転の違い【捻転差で体全体でスイングが可能】
「回転」はスイング時に肩や腰を回す動作
「捻転」は上半身(肩)と下半身(腰)の回転差によって体が捻じれる動作
回転ではパワーを生み出すのに限界があり、ヘッドスピードは上がらず、当然飛距離も伸びません。
上半身(肩)と下半身(腰)の捻転を作ることでパワーが生まれ、肩と腰の捻じれの差(捻転差)からの捻じれ戻りで解放されるパワーを活かしてゴルフクラブを振ります。
クラブを振り上げたところのトップで、肩が90度、腰が45度回転し、上半身と下半身で45度の捻転差ができるのが理想です。
捻転を上手く使うことで、体全体の力を利用したスイングができるようになります。
捻転差を利用したスイングのメリット
ゴルフスイングにおいて捻転をうまく使えると、飛距離アップと方向性の安定の2つメリットがあります。
飛距離アップ
腕の力だけでゴルフクラブを振ってしまうアマチュアゴルファーが多いです。腕を優先的に使うことで捻転を使うことができず、スイングスピードが落ちてしまいます。そのようなスイングは捻転ではなく回転してしまっているだけになります。
腰の回転でテイクバックを始動し、しっかり腰を回してトップの形を作ります。ダウンスイング時も腰のリードで回転することによって捻転差が生まれ、パワーが蓄積されます。インパクト付近では蓄積したパワーを解放することで、スイングスピードが上がり、飛距離アップにつながります。
方向性の安定化
方向性のミスの多くは手に力が入り過ぎているからです。
トップから打ち急いでしまい、手でクラブを振ってしまうことでフェースが開いてスライスになります。
それを嫌がって、手首を返すように手で操作してしまうと引っかけになります。左右どちらにも曲がりやすくなります。
手に過剰の力を入れないことでミスを減らすことができます。さらに、手に力が入らないことで捻転を利用したスイングができるようにもなり、手だけでなく体全体の力を利用することでスイングが安定し、ボールの方向性が上がります。
【捻転】ラジオ体操(体を捻じる運動)で体感が可能
ラジオ体操で腕を左右に振って【体を捻じる運動】があります。
脱力した状態で腕を左右に振ってみると、腰に捻じれが生じます。それが捻転です。
捻転差を大きくするには、例えば”肩が右に回転している動作”と”腰が左に回転している動作”が交差している時間を多くすれば捻転差は大きくなります。
クラブを持った捻転動作の体感方法
ラジオ体操同様に脱力してクラブを握って、クラブを左右に振ってみます。
クラブ、ヘッドの重さが効いて、遠心力が働きます。そして、ラジオ体操よりも強い捻転を感じるようになります。
ポイントは以下になります。
- 上半身に力を入れない
- 腰が先行して左右に回転する
- 体の軸は動かさない
- 切り返しの時にお腹の張りを感じる
上半身に力を入れない
腕や肩に力を入れると上半身の可動範囲が小さくなります。
なので、上半身のスイング幅が小さくなります。
そのようになると捻転が生まれにくくなり、肩と腰の交差(切り返し)での捻転差が弱くなってしまいます。
腰が先行して動き出して左右に回転する
捻転を生むには上半身よりも腰が先行して動き出す必要があります。
腰が動き出した際、上半身はまだ腰とは逆の方向に向いている状態となり、捻じれが生じます。
腰が先行して回転するのはおへその向きを意識するとイメージしやすいです。おへそが肩よりも先行して動き出すようにします。
体の軸は動かさない
左右に回転する際に体の軸がぶれてしまうと回転速度が落ちてしまいます。
回転速度が落ちると生まれる捻転も弱くなってしまいます。捻転差が生まれにくくなり、飛距離ダウンにつながってしまいます。
捻転差を効率良く生み出すために、体の軸はぶれないようにする必要があります。
切り返しの時にお腹の張りを感じる
捻転が生じるのは切り返しの時です。
上半身が右に回転している際中に下半身が左に回転します。その切り返しの時に最大の捻転が生まれますので、お腹の張りを体感することができます。
切り返しの時に張りを体感できない場合は、捻転が不十分ということになります。
スイングの中での捻転。捻転差が生まれるのは切り返しの時。
捻転が生まれるのはテイクバックからダウンスイングに移行する切り返しの時です。
肩はテイクバックで右回転、腰はダウンスイングで左回転の動きにより捻転差が生まれます。クラブを持って、水平にスイングしたときと同じです。
肩と腰の動きが分かれる
肩と腰が一体になっていては捻転は生まれません。ただの回転になってしまいます。
切り返しのときに肩と腰で左右逆の方向に動いている必要があるからです。
なので、肩と腰の動きが分かれている必要があります。
テイクバックから肩と腰の動きを分ける
動きを分けるのはトップと考えがちですが、テイクバックから動きを分けることがポイントです。
なぜなら、トップでいきなり動きを分かるということは、動いている中での変化であり、非常に困難です。
肩を動かさず、腰の動きでテイクバックをすることで、肩と腰の動きを分けることが可能です。
捻転差ができない原因
力み
クラブを持ってスイングしたときに上半身に力が入ってしまうアマチュアゴルファーが大半です。
力んでしまうと肩と腰の動きが分かれにくく、捻転差が生まれなくなります。
体の軸がぶれる
遠くに飛ばそうとするあまりに左右の体重移動が強すぎて、左右に体の軸がぶれてしまうと捻転が生まれません。
テイクバック、ダウンスイングでのスウェーはNGです。
体の軸がぶれてしまうと腰も肩も回転ができません。そして、回転ができないと腰と肩の回転の差(捻転差)も生まれないからです。
捻転差を作る練習方法
助走+振り上げ打ち
一度、ボールより左にクラブを振り出して、下半身を回転させてテイクバックします。
- 腰から動き出し、肩が引っ張られる。
- 次に引っ張られた肩が動き出し、クラブが引っ張られる。
【腰→肩→クラブ】の順の動き出しになり、時間差が生まれます。
この時間差こそが肩と腰の動きを分けることにつながり、トップで捻転を生み出すことが容易になります。
捻転差が生まれるとトップで間が生まれる
最初は振り遅れと感覚が似ていて、違和感があるかもしれません。そのような違和感が生まれたら、手打ちでなく、捻転差が生まれている証拠です。
慣れるには練習が必要ですので、いきなりラウンドで試すのはおすすめできません。
手打ちから捻転を使ったスイングフォームに変えようとしているので、違和感を感じる=スイングフォームが変わっている証拠です。
ステップ打ち
力んでいると連続動作がスムーズにできません。
- やってみて、途中で止まってしまう。
- ショット後の次の動きまでに時間がかかる。
- ショットが上手くできない。
上記の場合は過剰に力が入っていたり、体の軸がぶれている可能性があります。
一度スイング動画を撮ってみることをおすすめします。
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